第21回「冬の保健指導」

(座談会開催日:平成26年11月13日)

 座談会出席者

コーディネーター/学校保健情報提供委員会委員 桂 恵美先生(東京都昭島市立共成小学校養護教諭)
コーディネーター/
学校保健情報提供委員会委員
桂 恵美先生
(東京都昭島市立共成小学校養護教諭)
千葉市立千城台南小学校 養護教諭 石村亜希子先生
千葉市立千城台南小学校
養護教諭 石村亜希子先生
大阪市立高倉中学校 養護教諭 岡本 幹子先生
大阪市立高倉中学校
養護教諭 岡本 幹子先生
 
 
 
長野県北佐久農業高等学校 養護教諭 池田みすゞ先生
長野県北佐久農業高等学校
養護教諭 池田みすゞ先生
埼玉県立草加かがやき特別支援学校草加分校 養護教諭 熊木 美香先生
埼玉県立草加かがやき特別支援学校草加分校
養護教諭 熊木 美香先生
群馬県立あさひ養護学校 養護教諭 吉井 正子先生
群馬県立あさひ養護学校
養護教諭 吉井 正子先生
     

■それぞれの学校の特徴

 本日のコーディネーターを務めさせていただきます昭島市立共成小学校の桂恵美です。本日は先生方のお話を伺って、今後の保健指導の参考にさせていただければと思っております。よろしくお願いいたします。

石村 千葉市立千城台南小学校に勤務しております石村亜希子と申します。本日はよろしくお願いいたします。本校は、全学年単学級6学級160名ほどの小規模校です。6学級しかありませんので、全職員で全員の子どもを担任しているような気持ちで毎日関わっています。子どもたちはとても元気で、休み時間になると多くの子どもたちが外で遊んでいます。普段から気になっていることは、基本的な生活習慣の面です。家庭環境のなかなか厳しいところがあり、今日いろいろ先生方のお話しを聞き、各学校ではどのような保健指導をされているのか勉強しに来ました。どうぞよろしくお願いいたします。

吉井 ゆるキャラグランプリで優勝した群馬県から参りました、あさひ養護学校の吉井と申します。本校は肢体不自由特別支援学校です。小中高合わせて110名の子どもたちが学んでいます。教職員は117名です。肢体不自由児施設に隣接し、密接に連携しているのが特徴です。脳性麻痺の子どもが一番多いのですが、肢体不自由のほかに知的障害、視覚障害、聴覚障害等を併せもつ場合が多く日常生活に介助が必要です。医療的ケアが必要な子どももいます。感染症が命に関わることもあるので気が休まらない時期を迎えますが、先生方のお話を聞かせていただき勉強させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

岡本 大阪市立高倉中学校から参りました岡本幹子と申します。本校は大阪城の東側にあり、マンションや住宅が並ぶ落ち着いた環境にあります。生徒数540名で、大阪市立の中学校ではわりと大きい方です。生徒はとても気さくで人懐っこくて元気ですが甘えん坊で依存心が強いように思います。私もこの春に転勤してきたばかりです。今週に入り、2年生でかぜやインフルエンザの欠席が急増し、すでに学級休業の措置をしたところです。この冬もインフルエンザの流行が十分予想されますので、学校組織で対応していく必要があると思っています。本日はよろしくお願いいたします。

池田 長野県北佐久農業高等学校から参りました池田みすゞと申します。現在は農業科各学年3クラスですが、来年度から3校が統合し、農業科、工業科、そして創造実践科という科が一緒になって各学年7クラス規模の高校になります。学校保健の分野についても3校の養護教諭が何度か集まって、来年度4月からのものをどうするか考えていますが、同じテーマの取組をやっていても学校ごとにやり方が結構違って、それを合わせていくのが意外に大変だなというのを感じているところです。高校は、学校によって目指す目標が大きく違います。本校の生徒は農業が好き、体を動かすことが好きという生徒が大勢集まってきています。一生懸命働いている姿を見ると本当に土に触る、自然に触るということは人間にとっていいんだなと、生徒たちはこんなに輝くんだなとびっくりさせられることが多くあります。保健の立場ですと、これから社会へ出ていく生徒が多く、もうすぐ大人というところに来ていますので、そんなことを視野に入れながら保健指導もしていかなければいけないなと日頃、思っております。今日はよろしくお願いいたします。

熊木 埼玉県立草加かがやき特別支援学校草加分校から参りました熊木美香と申します。校名に分校とあるのでどういう学校なのだろうと想像し難いと思うのですが、障害種としては知的障害の学校になります。埼玉県の中でも現在3校しかない、高校の中にある高等部のみの特別支援学校です。1学年定員16名なので、3学年で全校生徒48名、昨年度末に二人転出があり現在46名しかおりません。埼玉県立草加西高等学校の中にあって、運動会や文化祭、ロードレース大会は西高と合同で行い、交流を持ちながら教育活動を進めています。定員がありますので、生徒は入試を経て入学してきます。知的障害の程度としては軽度で、生徒の多くは発達障害や自閉症スペクトラムの子どもたちです。返事はとても良く、こちらから投げかけた言葉に対して「はい」という素直な返事が返ってくるのですが、それが果たして理解しての「はい」なのかというとそうではないということが往々にしてあり、伝え方であったり、支援の難しさというのを非常に感じております。私はこの学校に異動してきて今年で2年目なので、模索しながら進めているところです。先生方からいろいろ勉強させていただきながらいい座談会にしていきたいと思っております。よろしくお願いします。