[1]それぞれの学校の特徴 | [6]感染性胃腸炎の対応 | ||
[2]インフルエンザの対応 | [7]その他の冬の健康課題 | ||
[3]教室での使用する加湿器と換気 | [8]保護者への対応・伝えていきたいこと | ||
[4]保健指導の時間の確保 | [9]最後に | ||
[5]生活習慣に関する指導 |
■その他の冬の健康課題
桂 その他にも気をつけられている冬の健康課題はありますか。
吉井 本校の子どもたちは、手足の循環障害を起こしやすく、紫色に腫れて氷のように冷たくなることがあります。霜焼けやあかぎれに気をつけたいです。ホットカーペットや暖房便座、カイロによる低温火傷にも気をつけています。熱いと訴えられない、熱源から逃れられないためひどい火傷になりやすい。温熱器具を使う場合には温度や時間に十分注意するようにしています。それから体重管理です。冬休み明けに体重が急に増えたり、急に減ったりする子どもがいるので過去の体重変化を考慮しながら、特に冬休みに入る前には一人一人にあった健康目標を立てて実行させるようにしています。
池田 日本学校保健会の感染症のシステムで今、どこの地域でインフルエンザが流行り出したとか、地域の状況を把握するというようなことも大事だと思っています。例えば、今本校では流行っていなくても、兄弟関係がありますし、遠くから通ってきている生徒もいますので、○○地区でインフルエンザの出席停止が出ていますということを生徒たちにも伝えていく。また、隣の地域で流行り出しているので気をつけましょうとか。人混みのあるところに行かないようにしましょうとか。システムを活用していくことも地域の状況を知るという上ではいいと思います。
熊木 確かに感染症情報を取り入れてチェックして、先生方に朝の打合せの中でお伝えはするようにしています。保護者の方にも伝えられるように、保健だよりに載せたり、今頑張ってやろうとしているのは学校のホームページのお知らせの欄に、保健室からリアルタイムに情報の発信ができるように情報担当の先生と話を進めているところです。今の時代、保護者でインターネットを利用されている方も多いので、上手く活用していけたらなと考えております。
石村 インフルエンザや感染性胃腸炎の予防に戻ってしまうのですが、小学生だとマスクの付け方がなかなか上手くできない子どもがいます。自分の口の大きさにあっていない大人用のマスクを持ってくることもあり、そのよう時は付け方の指導も必要です。フィットをさせることで、マスクの効果はより上がってくると思うので鼻に当てて、顎まで覆うようにつけるんだよと話しています。あとはゴムの調整が必要な時もあります。保健室に来た時には個別に対応できるのですが、教室でも担任の先生が、緩いマスクをしている子どもがいたら調整してくれています。また、冬ですと体が硬くなってくるので体育の前のストレッチの重要性を感じています。ケガをしてしまっては、楽しい体育も台無しになるので、けがの予防という面から本校では時間をかけて丁寧に行っています。
岡本 マスクといえば、中学生は大好きですが、この時期は一気にマスク率が高くなります。家庭でも管理されているなと思い安心する気持もあります。一番気をつけさせたいと思うのは、咳エチケットです。集団生活ですので、くしゃみや咳をする時のマナーはしっかり伝えていきたいと思います。
桂 小学生ではマスクはしているけれど、正しいつけ方ができていないことも多いです。霜焼けや手荒れも、最近は減ってきているかというとそうでもありません。秋頃にはすでに指先の皮がむけてしまったり、ひび割れたりしている子もいます。ケアの仕方など、保健室来室時に個別に声をかける必要があります。水で手を洗う分には大丈夫だけれど、お湯を使いはじめて手が荒れたり、気にし過ぎて手指消毒をし過ぎてしまっていたりという事もあるので、正しい方法を伝える必要性を感じています。