[01] 【プールの保健指導は定期健診を基】 | [02] 【職員会議で共通理解】 |
[03] 【プールカードの活用】 | [04] 【衛生管理は学校薬剤師との連携】 |
[05] 【プール参加の判断】 | [06] 【備えあってさらに万全を―心肺蘇生法、AED―】 |
[07] 【紫外線対策とゴーグル使用】 | [08] 【腰洗い槽、洗眼について】 |
[09] 【多い更衣室でのけが、みずいぼの話】 |
コーディネーター/ 財団法人日本学校保健会 事務局次長 並木 茂夫 |
静岡県静岡市立賤機中学校 養護教諭 永田 智惠子 先生 |
千葉県市川市立鬼高小学校 教諭 富永 希一 先生 |
プールの保健指導は定期健診を基に
並木 本日は、プール時の保健指導・管理ということでお話をいただきます。プール授業は子どもたちにとっては楽しみな時間です。しかし、取り扱いによっては大きな事故も生じかねません。また、本会では、平成21年5月発行で「学校における水泳プールの保健衛生管理」※という冊子を全国の学校に配布させていただいております。今日はその紹介も兼ねながら、すすめさせていただければと思います。
私は元々中学校の教員で、学校のプールには水泳部の指導、体育科教員、管理職、そして教育委員会の管理側の立場としても関ってきました。また、21年発行より前、11年に発行した最初の「学校における水泳プールの衛生管理」の編纂にも携わり、21年の時にも関わらせていただきましたので、本日はよろしくお願いいたします。
並木 では、最初にプール指導を開始する前の保健指導・管理について、お話いただければと思います。
富永 私の学校では、プール指導については、体育主任から提案がなされます。もちろん養護の先生と相談の下に職員会議等で提案し、その中でプール水泳指導における健康安全管理について文書化したものを先生方に周知徹底しています。そこではまず児童一人一人の健康状態チェックということで、定期健康診断を基にし、それに加え日常の健康状況から把握をし、それをもって事故、感染症の発生防止を図ろうということが第一に提案されます。細かいところも出され、その一つ一つを担任が行います。小学校の場合、子どもの健康状態のチェックは担任が中心に行うものなので、担任が養護の先生、体育主任と連携も持ちながら、チェックして水泳指導に当たっていくというものです。
並木 小学校の場合、担任の先生が一人ひとりの子どもの健康を把握するということですが、これは担任の先生が授業を進めるからですか。
富永 一番身近なところで子どもと接していられるのが担任なので、担任が第一に把握するということです。
並木 養護の先生も担任が掌握できるような提示の仕方を職員会議の中でもされるのでしょうか。
富永 養護の先生からはこれまでやってきた健康診断の中から配置が必要な児童のリストを事前に一覧表にしていただき、各担任に配ります。それも含めて担任がチェックします。健康診断の結果から全職員で児童生徒の健康を守るという大切な会議です。
並木 ということは、基本的にはプール指導だけでなくトータルで把握して、その中で水に関わることで重要なことについてはそこで把握していくということですね。